病人生活

脳幹に出血痕がある 海綿状血管腫持ちの老前整理

 

こんにちは!「ちいでる」です。

 

この記事では、脳幹部の海綿状血管腫から微出血した私が、どんな老前整理をしているかを書きました。

 

ちいでるについて

  • 家族性多発性脳海綿状血管腫と共に、半世紀を越えて生きています。
  • 血がつながっている家族は全員、この血管腫を持つ患者。遺伝するタイプの血管腫です。
  • 血管腫は、大脳・小脳だけでなく、脳幹・脊髄・背骨にも存在します。
  • 東京大学の研究者に、遺伝子情報を提供しました。
  • 医療従事者を養成する大学や予備校で、25年間教鞭をとってきた人間でもあります。

 

私が老前整理を始めたのは40歳。

遺伝性の海綿状血管腫で親族が命を落としたり、身体の自由を奪われていくのを見て、「次はそろそろ自分かもしれない」と覚悟を決めた頃のことです。

 

老前整理(歳をとる前)

廃前整理(身体機能を喪失する前)

呆前整理(思考能力を喪失する前)

 

・・・とにかく、いつどんなことが来るか分からないので、準備は早い方がいいなと思った次第です。

 

 

お金の流れを明確に

 

我が家のお金の流れを握ってるのは私なんですね。夫はお金の管理が苦手で貯金ができない人なもので・・・。

なので、家計管理や資産運用をバトンタッチする時は、お金の流れを分かりやすくしておく必要があります。

 

公正証書遺言の作成

ウチは子供がいないので、遺言書がなければ、資産の4分の1は兄弟が相続する権利を持っています。

夫と私の親族がモメぬよう、私が夫の親族とモメぬよう、公証役場できっちりした遺言書を作っておきました。「遺産は全額配偶者に渡す」という遺言書です。

 

兄弟には遺留分がありません。だから遺言書に「全額妻に相続させる」と書いてあったら、夫の兄弟のところにお金は行かないんです。なので我が家にいくら資産があるかってことさえ、話題にのぼらなくなるはずです。

 

大してお金がなくても揉めるときは揉めるんですよ。父方の祖母が亡くなった時、数十万円の遺産を分割するのですら揉めてましたから。既にウチは父が亡くなっていたので、子供である私と兄弟が代襲相続をしたんですが、手元に送られてきたのは500円。諸経費が書かれた明細書つきでした。

 

 

パスワード一覧の作成

ネットバンク・キャッシュカード・クレジットカード・会員登録先・・・昨今はネットでIDとパスワードを入れないと先に進まないものばかりですよね。

パソコン内に記録しておくのは危険なので、パスワード類は全部手書きでノートに書いてます。ちょっと手が動きにくいので辛い作業なんですが、安全にはかえられませんよね。

 

 

銀行の整理(ストック・決済)

今は使っていない銀行や証券会社などは口座を解約しておきました。

 

残した銀行は2つ。

 

① 余剰資金を入れておく銀行

② 年金・株の配当など受け取りと、生活費支払いのための銀行

 

② の銀行口座だけでやりくりできていれば、入ってくるお金の範囲内で暮らせていることが、家計簿をつけなくても分かります。

突発的な支出があるときは、① の銀行から振り込みをして補います。

 

それ以外のお金は資産運用のため、証券会社にあります。

 

 

資産運用はほったらかし系

資産運用の柱は3本あります。

 

① 大学時代のバイト代で入ったバブル時代のお宝保険

外国為替の自動売買(トラリピをやってます)

③ S&P 500 のような株価指数への積み立て投資

 

難しいことが分かりにくくなってきても、仕組みをシンプルにしておけば私も楽ですし、引き継ぐ夫も楽でしょう。

② はレバレッジを下げ、リーマンショック級の下落が起こっても大丈夫な状態にしてあります。チャートを読めなくなっても困らないよう、裁量取引には手を出していません。

 

 

クレジットカード・電子決済カード・ポイントサイト

 

クレジットカードは趣味・生活スタイルに合ったものを

メインのクレジットカードは、夫と私でそれぞれ1枚ずつ。

ANAのマイルが貯まりやすいカードを夫が持ち、私はAMEX Spgです。Spgカードのポイントは、ANAのマイルが使えない航空会社の特典航空券や、ホテル宿泊時の支払いなどに充てています。

サブカードとして夫はビューカード。Suicaチャージ用です。私はイオンカード(VISA)を持っています。AMEXが使えない時や、イオンの電子マネーカードWaonに自動チャージするのが目的です。

 

電子決済手段はSuicaとWAONのみ

〇〇payは派手なキャンペーンを打ってましたよね。でも管理が大変なので申し込みませんでした。どのpayにあといくら残ってるのか把握すること自体がコスト。解約も大変なので止めました。

 

利用するポイントサイトも絞る

ポイ活してますか? ポイントサイトを経由してネットショッピングした時はもちろん、クレジットカードや証券口座を開いたりするとポイントがドカンと貯まります。

ポイントサイトはたくさんあり、サイトによって謝礼ポイントが全然違ったりします。一番ポイントが高いところを選んで申し込むのが一番オトクなんですが、利用するポイントサイトも絞っておかないとダメですね。

「このサービス、どこのサイト経由で申し込んだんだっけ?」

「あれ?ポイント交換期限が過ぎててポイントがゼロになってる!」

暗記コストがかかってストレスになります。少々ポイント数が少なくても、使い勝手がいいところにポイントを集中させた方が管理が楽です。

 

 

生活の安全性と快適性を高める工夫

 

ガスレンジから電気クッカーへ

ときどき私は、意識がぼーっとするてんかん発作を起こします。さらに最近は、椅子に座ってるうちに突然寝入ることがちょいちょいあるんです。眠いというよりも意識がなくなる感じに近く、予兆なく起こる厄介な症状です。

料理中に意識が飛んだら食材を焦がしますし、最悪ヤケドや火事になります。そこで電気クッカーを買いました。材料と調味料を入れてスイッチを入れるだけ。安心です。

 

見守りサービス導入を検討中

お年寄りの見守りサービスとして使われている、トイレの入退室を感知するシステムを導入できないか検討中です。1日中トイレに入らなかったり、逆に何日も入ったまんまになっていたら、警備会社に連絡が行くようです。

他にもっといいサービスがないか探しているところです。私は脳出血を起こすリスクが高いので、できれば倒れてすぐに見つけてもらえるとありがたいなあと。

 

好物料理の作り方を夫に伝授

たとえばポテトサラダでも、お店の総菜の味と家で作る味は違いますよね?

なので、夫の好物料理は夫自身で作れるように、一緒に台所に立つようにしました。たとえ私の手が動かなくなっても、私がいなくなってしまっても、夫は好きな時に自分で好物料理を作って食べられるようになります。

 

人間、好きなものを食べる時って幸せじゃないですか。だからぜひ自分で作って食べ続けて欲しいんです。

夫の人生が少しでも快適であって欲しいと願っています。

 

 

情報とモノの整理

 

あらたに買う本は電子書籍が基本

モノを増やさないメリットも大きいですが、脳出血した後のことを考えても電子書籍は便利です。

 

  • 指が動かなくなったら紙はめくれない
  • 握力が落ちると本が持てない
  • 立てなくなると手が届く書棚の高さが限られる
  • 視力をやられたら拡大鏡が必要

 

その点電子書籍なら、電源を入れて本を選び、ページをめくるときは画面をタップすればいい。

読むことができなければオーディオブックを買ってもいいですしね。

 

 

記録は全部WordとExcelで

家計簿アプリも予定管理アプリも体重管理アプリも一切使ってません。全部WordかExcelです。

新しいものを取り入れたり覚えたりするのが面倒なのもありますが、理由はそれだけではないんです。

 

遺伝性の海綿状血管腫を持つ家族や親戚が大き目の出血を起こし、幸い一命を取り留めても、後から覚えたことを忘れ、昔のことは鮮明に覚えている・・・そんな光景を何度となく見てきたからです。

 

なじみのある昔ながらの方法は、新しいことが覚えられなくなった後も、使い続けられる可能性が高いと考えました。

だから、パスワードのような危ないもの以外は、日記や家計簿からエンディングノート的なものまで、私はWordとExcelに集約しています。

 

 

夫に残す非公開ブログ

今の私は、頭の調子がよい時でないと滑らかに話すことができません。まとまりのある長い話を伝えたいなら断然書き言葉なんです。

今すぐ伝えたいことはLINE。

長い内容はメール。

思い出話や旅行の感想などは、写真つきでブログにしつつあります。

 

私がいなくなった後も、共に歩んだ数十年の人生をパソコンで振り返ることができます。本人が忘れていることもあるに違いないです。

話し言葉があやしくなってきた私ですが、文章でありがとうを残す力はまだまだ残っています。キーボードも打てます。ありがたいことです。

 

 

同病者の方に残す公開ブログ

このブログのことです。

 

同じ病名でも症状が全く同じとは限りませんが、遺伝性の海綿状血管腫を持つ家族や親戚がたくさんいた私には、症例の記憶がたくさん残っています。

書き残せる範囲で出来るだけ多くのことを同病者に伝えたいんです。

自由にキーボードが使える最後の人間になってしまいました。だからなおさら伝えたいんです。

 

もし誰かの役に立ったとしたら、こんな病気の遺伝子を持って生まれてここまで生きてきた苦労と悔しさが、少し軽くなる気がして。

 

医療情報を1カ所にまとめておく方法については、別の記事に書き終わりました。よかったら一読してみてください。私の経験から厳選したことを1記事にまとめました。

 

最後に。一番大事な老い支度とは

 

老前整理というと、人生の終わりを突きつけられるようで、なんだか気持ちが暗くなるかもしれません。でも、違うんですよ。

一番大事な老い支度(私の場合は病人支度)さえ忘れなければ、暗くて悲しい作業じゃなくなります。

 

何が一番大事なのか。それは、今を精一杯楽しんで生きることです。まだ自立して暮らせる今を大切にすることです。

その記憶が将来の自分を慰めてくれるんですよ、「楽しいことを一杯やって生きてきたよな。だから私の人生、そんなに悪くはなかったかもな」って。

 

少なくても私はそう信じてます。

 

これを読んでくれた同病者の方、特に既に症状が出ている方。

今からできること、たくさんやっておきましょう。今のご自身のためにも、将来のご自身のためにも。ぜひに。

 

 

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  • この記事を書いた人

ちいでる

家族性多発性脳海綿状血管腫を持つ、私たち家族4人分の闘病記です●母・兄弟・子も同じ血管腫で闘病。「家族性」つまり「遺伝性」です●私自身は、大脳・小脳・脳幹・脊髄・背骨に多数の脳海綿状血管腫があります●医学の専門的な内容に触れる際は、病院HPや医学論文にリンクを貼っています●医療系大学・予備校の講師として20年間教壇に立ちました。

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