病人生活

「脳内に海綿状血管腫がある」と告知する時の悩み

 

こんにちは!「ちいでる」です。

 

この記事は、本人や家族に「脳海綿状血管腫がある」と告知する時に考えることについて書きました。

 

ちいでるについて

  • 家族性多発性脳海綿状血管腫と共に、半世紀を越えて生きています。
  • 血がつながっている家族は全員、この血管腫を持つ患者。遺伝するタイプの血管腫です。
  • 血管腫は、大脳・小脳だけでなく、脳幹・脊髄・背骨にも存在します。
  • 東京大学の研究者に、遺伝子情報を提供しました。
  • 医療従事者を養成する大学や予備校で、20年間教鞭をとってきた人間でもあります。

 

 

 「無症状の脳海綿状血管腫が見つかった」と伝えるときに添える言葉

 

 「腫」と書かれてるけど「脳腫瘍」じゃない。良性の血管奇形だ

血管腫が見つかったことを隠したり、ごまかしたりしないのなら、この血管腫の名前を相手に伝えることになりますよね。

大抵の場合、伝えられた側のショックを和らげるフォローが必要になると思います。なんせ、場所が脳ですから。

 

一番ショックで誤解を招きやすいポイントは「腫」という漢字。「脳腫瘍(脳のガン)」と混同されてしまうことが多いです。

 

そこで、病名を告げてすぐに

  • と書いてあるけど、腫瘍じゃなくて血管奇形

と伝えてあげると、伝えられる側の人のショックが少し和らぐと思います。

 

私が夫に伝えた時に真っ先に聞かれたのも、それは脳腫瘍か?でした。

 

 

 簡単な医療情報も添えてみる

以下はネット検索ですぐ出てくる情報ですが、先に伝えといてあげると心の準備がある程度できます。後からその人が病名検索する時も、少し冷静にサイトを読めるかもしれません。

伝えた情報通りの検索結果であれば、「あなたは嘘をつかず誠実に情報を伝えてくれた」という安心感を感じてもらえるかもしれません。

 

 

この上に貼ったリンクは、google検索の上位にある有名な病院・医師のサイトにつながっています。

 

 

 症状が出ている場合は大事な人にちゃんと伝えよう

 

以下は、脳海綿状血管腫から微出血を起こし続け、てんかん症状をはじめとして様々な体調不良を経験している私の個人的な考えです。

 

既に症状が出ている場合は、同居家族や親しい人に、どんな症状があり、何を助けてほしいのかをはっきり伝えておくべきだと私は思います。

 

理由は以下の2つです。

  1. 何をしていいのか分からないと、あなたを支えたい人を悩ませ、不安にさせる
  2. 救急搬送されるほどの症状が起こった時、誰もあなたの病状を知らないのは危険

 

 

 言ってくれないと何をしていいのか分からない

健康な人にとって、病気の人が何に困っていて、何をどう助けて欲しいのかを想像するのは困難です。

あなたを大事に思ってくれている人ほど、あなたのために何をしたらいいのか真剣に考え、でもよく分からなくて悩むかもしれません。

無症状なら経過観察、と色んな病院で言われました。あなたもそう言われたのなら、ぜひそう伝えてあげるといいんじゃないかと思います。

 

身体に症状が出ている場合は、手伝ってほしいこと、そっとしておいてほしいことを伝えておくべきだとも思います。相手が何げなくやっていることが、あなたにとっては苦痛に感じることかもしれません。

あらかじめ「こういうことは症状を悪化させるので、控えて欲しい」と伝えることで、後々のいざこざを防ぐことができますし、あなたの身体も楽になるんじゃないかと思います。

 

私が夫に伝えた内容はこんな感じでした。

  • 病院で医師から伝えられた事実の全て
  • 同じ血管奇形を持っていた母が、どんな経過をたどったか
  • やっていいこと悪いことがあるのか
  • 夫に助けてもらいたいこと・避けて欲しいことは何か

 

 

 救急搬送されている時、あなたの代わりに話すのは身近な人

救急搬送された時、自分の症状をしっかり伝えられる可能性は高くないでしょう。私が搬送された時は、意識はそれなりにありましたが、ろれつが回らず、上手く説明ができませんでした。

病院から連絡を受けた家族が病院に駆けつけ、色々細かい事を医師や看護師に質問されていたようです。そして、普段飲んでいる薬を1週間分持ってくるように指示されたと言っています。

お薬手帳を見れば何を飲んでいるか分かるんですが、運ばれた病院は脳外科しかなく、脳外科では使わない薬の在庫がなかったんですね。

もし夫が、私が飲んでいる薬がどこにあるかを知らなかったら、病院も私も大変なことになっていたと思います。

家族と連絡がついたけど、詳しいことは何も知らないようだ・・・これでは緊急入院したときに色々と問題が起こるだろうと感じた次第です。

 

「家族を不安にさせたくない。だから病気のことは家族に伝えていない」という人もいると思うんですが、何かあった時のことを考え、やはり率直に伝えておくべきだと私は考えます。

 

 

 病気のことを伝えたら逆に生きづらくなりそうな時は?

しかし現実問題、夫婦仲や親子仲が良好とはいえない人もいるかと思います。たとえば伴侶に理解がない。病気だと分かったら冷たくされそう。捨てられるかもしれない、などなど。

 

もし病気バレで関係にヒビが入りそう、理解を得ることは難しそうな場合は、できる限りの自衛が必要です。せめてご自身の病状と主治医の名前などを書いた紙と、数日分の薬を常に携帯してください。倒れた時に救急隊員に見つけてもらいやすい方法で。

(この件については、別の記事に詳しく書きました

 

 

 病人に事実を伝える側に立った時にどうするか

 

たとえば

「手術が必要だと子供に伝えたい。なるべくショックが少ない方法で」

「家族性の血管腫が子供に遺伝していないか不安。検査を受けさせたいがどうすればいいか」

こんな時にどう言えばいいか、どこまで言えばいいか。

これはお子さんの年齢や性格、子供をどう育てたいかにかかわる問題になるので、私には何が正しいのか正直分かりません。でも、私たちが経験した・選んだ方法なら書くことはできます。

 

 

 兄弟夫婦の場合

脳幹からの微出血を何度も経験し、今も後遺症と闘っています。しかし、その原因が遺伝性の脳血管奇形であることや、高確率で遺伝することを子供たちには伝えていないとのことです。

 

子供はずっと元気で暮らしているので

ムリに伝える必要はない。体調の変化がないかどうかは気をつけて観察している

と言ってます。

 

脳に病気があるかもしれないと委縮して育つより、今をのびのびと楽しんで欲しいという思いからでしょうか。

 

 私の場合

ウチの場合は、13歳だった娘に私の脳内事情はしっかりと伝えました。娘自身にも、昔の私と似たような症状が出はじめたからです。

まだまだ子供ですが、症状が出ている以上、しっかりとした説明と通院が必要になります。場合によっては命の覚悟もせねばなりません。私たちの血管腫は家族性(遺伝性)なんです。

 

命の炎が消える瞬間はいつやってくるか分かりません。やりたいことをやり残したまま、気がついたらこの世を後にしていた、なんてことになって欲しくない。

 

だから覚悟を決めて伝えました。母のことも、私のことも。

 

私とお前の頭の中には、こういう奇形があるんだよ。おばあちゃんも持ってた。人生はいつ何が起こるか分からない。明日が必ず来るとは限らない。だからやりたいことの優先順位を間違えないように、よく考えて生きて欲しい

 

娘は2回目の脳出血で命を断たれました。享年17歳。

遺されたノートには、自分はどんな人になりたいか、何を叶えたいか、やるべきことの優先順位はどうなのか、などが何度も何度も書かれていました。自分と向き合い続けた4年間だったことと思います。

 

病名告知をすることで、少しでも、ほんの少しでも、やり残しが少ない人生であったのならいいんだけどな。

 

 

 最後に

 

色んな記事で何度も書いてることなんですが、ウチみたいなのはレアケースです。絶望しないでください。最悪のケースだと思ってください。

 

無症状でたまたま発見された脳海綿状血管腫は経過観察。症状が出ている場合は医師の指示に従う。薬が出たら必ず飲む。これが一番大事。検索上位の病院のサイトには必ず書かれていることです。

 

あなたが血管腫を持つ側の人間なら。将来その血管腫がどうなるかは分かりません。分からないからこそ、今を大事に生きましょう。私も頑張ります。

 

そして、あなたが病気の告知をする側に立ってしまったら。唯一の正解はありません。少なくとも私には分かりません。特にお子さんに病気の告知をするのは断腸の思いです。その苦しみを乗り越えて、我が子にとって何が一番幸せなのかを考えてください。考え続けてください。

 

 

 

Freedly」を使うと、記事が更新されるたびにお知らせが届きます。使い方は、こちらのサイトが分かりやすかったです。

 

https://www.asobou.co.jp/blog/life/rss-2

 

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  • この記事を書いた人

ちいでる

家族性多発性脳海綿状血管腫を持つ、私たち家族4人分の闘病記です●母・兄弟・子も同じ血管腫で闘病。「家族性」つまり「遺伝性」です●私自身は、大脳・小脳・脳幹・脊髄・背骨に多数の脳海綿状血管腫があります●医学の専門的な内容に触れる際は、病院HPや医学論文にリンクを貼っています●医療系大学・予備校の講師として20年間教壇に立ちました。

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