こんにちは!「ちいでる」です。
この記事は、脳出血・脳梗塞などのリスクが高い人は、外出する時に何を持ち歩くと安心か? について書きました。
2019年8月に救急搬送され入院したときの経験から考えたラインナップです。
ちいでるについて
- 家族性多発性脳海綿状血管腫と共に、半世紀を越えて生きています。
- 血がつながっている家族は全員、この血管腫を持つ患者。遺伝するタイプの血管腫です。
- 血管腫は、大脳・小脳だけでなく、脳幹・脊髄・背骨にも存在します。
- 東京大学の研究者に、遺伝子情報を提供しました。
- 医療従事者を養成する大学や予備校で、20年間教鞭をとってきた人間でもあります。
私が持ち歩いているカバン
出かけるときは必ずこのカバンを使っていますが、傷みも凹みもしてません。ちょっと電車に乗って友達とランチする時に持ってってもOKな感じのクオリティです。
カバン前部のドレープもポケットになっており、カギを入れたりするのに便利です。持ち手の長さは、手で持つかヒジにかけられる長さのモノを選びました。
(たったの2000円でした。すげーコスパの良さです。購入先は「イオンスタイル」。もし気になったら探してみてください♪茶色もありました)
外出用のカバンを1つにするメリット
外出用カバンはこれ1つに絞りました。そのためには、シチュエーションを選ばないデザインのカバンが見つかると一番いいですね。
カバンを1つに絞るメリットは大きいですよ。
探し物をするとパニックになってしんどいんですw 最近はちょっと「高次脳機能障害じゃないか?」と思われる症状も出てきたので、整理整頓が壊滅的にダメなんです
ついでに置き場所も決めておくとベターかも
「何を持って逃げればいいんだっけ?」と考える時間ロスを防げます(私の場合は、杖と一緒に玄関先にカバンを置いてます)
中身は、大きく分けて以下の2ジャンルです。次に詳しく書きますね。
- 医療関係
- 日常のお出かけ・買い物に必要なあれこれ
持ち歩いている医療関係書類とは
日常の通院から発作・出血で倒れた時にも対応
医療情報は、ファスナーで閉じられる場所1カ所にまとめていれる
(医療情報は、ピンク色のものが入ってるポケットに全部入っており、ジッパーで閉じられます。さらに外側のブルーのジッパーで、中身が全く見えない状態になります)
私の多発性脳海綿状血管腫のいくつかは、生命維持機能を担っている脳幹部にあり、既に出血痕が複数あります。
脳幹部の再出血率は突出して高い (20-30%)ため、いつどこで倒れて救急搬送されても困らないように、外出時には以下のものを持ち歩くようにしています。
通院するときに必要なものも一緒にいれてあるので、普段使いにも困りません。
- 最新の脳MRI画像が入ったCD
- おくすり手帳
- よく通っている病院の診察券
- 健康保険証
- 医療費助成証
- 自立支援医療
- 障害者手帳2つ(身体障害者手帳と、てんかん持ちなので精神障害者手帳)
- Suica ( 身体障害者手帳の中にはさみ、手帳はケースに入れてカバンに紐づけてあります)
- タクシー割引券
- 名前・連絡先・病状などを詳しく書いた紙
これらは非常に重要な個人情報ですし、無くすと再発行が面倒です。必ず1カ所にまとめ、ジッパーつきのエリアに確実に収納するようにしてあります。
頻繁に出し入れする身体障害者手帳は、カバンに紐づけて落とさないようにしています。バスやタクシーに乗るときに提示するんです。バスは半額、タクシーは1割引です。
身体障害者手帳の中にSuicaをはさんでおくと、提示した手帳でピッと清算ができるので、乗るときにもたつきませんよ!
医療情報エリアとは別の場所には
一応、入院や災害避難対策品を入れてあります。もちろんこれだけでは不十分なんですけど、最低限ということで・・・
- おりものシート(下着の汚れを最小限に)
- パンツと靴下を一組(緊急入院したときに「家の人に持ってきてもらえ」と言われたんですが、夫はその時仕事ですぐに病院に来れなくて)
- 処方箋がないと手に入らない持病薬(少なくても1週間分。最低1日分。1回に飲むものを袋に入れておく)
- 災害時用としてマスク(粉塵よけ・感染予防対策)
- 折りたたみ式の杖(今も右足の力が弱いんですが、出血場所によっては更に右足が弱くなる可能性があります。地震の時は段差の多い場所だらけになるので必須)
私には必要ないものですが
- コンタクトレンズを入れている人はメガネ
阪神大震災を経験した友人によると、「粉塵がすごくて目がゴロゴロしたのでコンタクトを入れず、メガネにした。避難所でコンタクトを洗うのも大変。使い捨てコンタクトを大量に持って逃げられないし」とのことです。
MRI画像まで持ち歩いてる理由
2019年に出先で緊急搬送されたんです。出先ですから、その病院には私の医療情報はありません。でも直近の脳内画像があれば、最後の検査から今までの間に、どの血管腫が増大したのかを比べてもらうことができます。
脳海綿状血管腫の中には成長が速いやつもあり、数が増えていく人もいます。なので念のために最新(といっても場合によっては1年前くらい)の画像を持ち歩いてます。
(なくしたら困るので、コピーして家にも保存してあります)
病状や連絡先を書く紙に私が記入した項目
緊急入院をした時に、医師看護師が私に尋ねた情報です。話す力が弱っていたので説明に困りました。入院時に必要な情報はお薬手帳だけでは全然足らないんですよね。
「あそこに全部書いてある」とだけ言えればいいように、紙に書く内容をバージョンアップしました。
もし意識がない状態で搬送された時のために、免許証裏に紙を貼り、「カバンのあそこに必要な医療情報と連絡先が書かれた紙が入ってます」と書いてあります。身元を確認するために所持品検査するなら、免許証を見られる可能性は高いと思って。
紙に書いたことは以下の通りです。
- まっさきに病名(家族性多発性脳海綿状血管腫)
- 名前(よみがな)・生年月日・血液型・通常時血圧・身長体重・住所
- 緊急連絡先と続柄・勤務先(夫と弟の2人分を書いてあります)
- 既往症(本人だけでなく、血のつながった家族のことも)・手術歴
- アレルギーの有無(食べ物・薬)・アルコールでかぶれるか
- いつも腕のどの辺に注射針を刺しているか(採血しづらい血管だとよく言われるので)
- 脳海綿状血管腫の場所と主な症状
- 薬の名前と服用量
- かかりつけの病院・主治医名・診察曜日(主治医が非常勤の先生だと、毎日連絡がつくとは限りませんから)
また、もしカラーコンタクトや小さな入れ墨を入れているなら、念のために書いておくといいかも知れません。MRI検査で大やけどを負います。
医療関係のもの以外に何が入っているか
あんまりあれこれ入れると重くなるので、これくらいです。
- 傘・小さめのペットボトルに水・財布やスマホ・お買い物袋・メモとペン・家の鍵
- リップクリーム(歯医者に行くと、唇が乾燥しませんか?)
- お買い物袋(通院帰りにスーパーに行きます。てんかん薬は90日分処方なので大きな袋が必要です)
- 「えいようかん」という羊羹(ようかん)(災害備蓄用品です。小さいですがカロリー補給に最適。チョコレート味が好き)
- ペットボトルの水
カバンを選ぶ条件(買い物・通院兼用)
使う場面が同じものが1カ所にまとめて収納できるか
私が最優先したのは、入れたい医療関係書類が、チャック式の場所に1カ所にまとめて入れられることです。本人でなければどこに何が入っているか分からない。これでは倒れた時に困りますよね。
医療関係書類の種類は個人差がありますから、入れたい書類を集めて分量をを確かめましょう。私は脳MRI画像が入ったCDを入れたかったので、ポケットの高さは最低限15cm必要だと思いました。CDはケースに入れ、さらにプチプチの袋に入れ、周囲には折りたたんだエコバッグを入れてあります。クッション代わりです。
普段使いもでき、服の色を選ばないカバン
カジュアル過ぎずフォーマル過ぎず、着る機会が多い服に合わせて色を選ぶとラクですよ。何色がいいか迷ったら、無難に黒とかベージュなんかはどうですか?
大事な医療情報を入れるので、毎日中身を入れ替えるのが怖い(なくしたら大変)です。だから、毎日使えるカバンが一番です。
仕切りがしっかりあり、モノの定位置がキマるカバン
立てて入れてたはずのペットボトルが倒れてて、下のものが取りづらいとか、「ペンはどこに行った?!あれ?財布がない!」とパニックになるのがイヤなので、仕切りがきっちりしているカバンが好きです。入れる場所は固定。他の場所に入れないように気をつけてます。
カバンに細かい仕切りがあると、どこに何を入れているかが分かりやすくなり、出し入れしやすく、無くなったことが分かりやすくなります。カバンの中がごちゃごちゃしてると、無くしたり落としたりしたことに気づくのが遅れますよね。
海綿状血管腫はあるけど無症状の人は?
一生無症状で、出血を起こしたり癲癇(てんかん)を起こしたりしない人もいますが、脳海綿状血管腫1つあたりの年間出血率は、0.25~数%とのことです(研究調査により数値は多少前後してます)。
もし私の血管腫が無症状だったとしても、この2つは持ち歩きたいです。
- お薬手帳
- 連絡先が分かるもの(たとえば運転免許証)の裏(またはすぐ近く)に、
●海綿状血管腫があること
●定期検診を受けてる病院の名前と連絡先電話番号
を書いた紙を仕込む
身体の状態に合わせて安全なカバンを選んでくださいね
カバンの中身については以上なんですが、杖を突いたり車椅子に乗ったりしている方は、カバンのスタイルも大事ですね。オシャレさだけでなく機能性も大切。
たとえば杖を突いている場合。
肩に掛けるタイプはオシャレです。斜め掛けタイプは忘れ物の多い人には安心です。でも、歩くたびにぶらぶらと揺れるので、体のバランスを崩しやすいです。カバンが突然ずり落ちると転倒しそうになります(身体の状況によります)。
出掛けた先で何か起こった時に困らないよう、どんな人にも備えは必要ですよね。病気を持っている(特に既に症状が出ている)人ならなおさらです。
「何を持ってればいいんだ?」と思っている方の参考になれば嬉しいです。
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